心療内科・精神科
心の健康と身体の健康は密接に関係しています。
当クリニックでは、うつ病、不安障害、パニック障害、適応障害、ストレス関連障害などの診断と治療を行っています。
うつ病
うつ病は、心や体にさまざまな症状を引き起こす病気です。
主な症状には以下があります。
精神的な症状
- 気分の落ち込み・・・・・・
- 毎日、ほとんどの時間で憂鬱な気分が続く。
- 興味や喜びの喪失・・・・・
- 好きだったことに興味が湧かなくなる。
- 集中力や決断力の低下・・・
- 物事に集中できず、決断が難しくなる。
- 罪悪感や無価値感・・・・・
- 自分を責めたり、価値がないと感じる。
- 希死念慮・・・・・・・・・
- 死にたいと思う、または自分を傷つけたいと思う。
身体的な症状
- 睡眠障害・・・・・・・・・
- 眠れない、早朝に目が覚める、または眠りすぎる。
- 食欲の変化・・・・・・・・
- 食欲が減り体重が減る、または過食して体重が増える。
- 疲労感やエネルギーの低下・
- 些細なことでも疲れやすく、動けなくなる。
- 身体の痛みや不調・・・・・
- 頭痛、胃の不快感、筋肉の緊張など。
治療法
うつ病の治療は、症状の程度や個々の状況に応じて選択されます。主な治療法は以下の通りです。
- 薬物療法・・・・・・・・・
- 抗うつ薬(SSRI、SNRI、三環系抗うつ薬など)が処方されます。効果が出るまでに数週間かかることがあります。必要に応じて抗不安薬や睡眠薬が補助的に使われることもあります。
- 心理療法・・・・・・・・・
- 認知行動療法(CBT):考え方や行動のパターンを見直し、ポジティブな変化を促す療法。
対人関係療法:人間関係の改善を通じて症状の軽減を図ります。 - 生活改善・・・・・・・・・
- 適切な睡眠、食事、運動を取り入れ、ストレスを減らす工夫をします。
アルコールやカフェインの過剰摂取を避ける。
不安障害
不安障害は、過剰な不安や心配が持続的に続き、日常生活に支障をきたす精神的な状態を指します。
精神的な症状
- 過剰な心配・・・・・・・
- 取り越し苦労や、実際には起こりそうにないことへの過度の不安。
- 集中力の低下・・・・・・
- 不安が原因で注意が散漫になり、物事に集中できない。
- イライラ・・・・・・・・
- 緊張状態が続くため、ささいなことで怒りやすくなる。
- 予期不安・・・・・・・・
- 悪いことが起こるのではないかと常に心配する。
身体的な症状
- 動悸や胸の痛み・・・・・
- 心臓が激しく鼓動する感覚や圧迫感。
- 発汗・・・・・・・・・・
- 特に手や額に汗をかく。震えや筋肉の緊張:体が震える、肩や首のこわばり。
- 息苦しさ・・・・・・・・
- 息切れや過呼吸になる。消化器系の不調:胃痛、吐き気、下痢など。
- 疲労感・・・・・・・・・
- 日常的にエネルギーが低下し、疲れやすくなる。
- 特定の恐怖症・・・・・・
- 不安で眠れない、悪夢を見る、途中で目覚めてしまう。
主な種類
不安障害にはいくつかのタイプがあります。症状の現れ方によって分類されます。
- 全般性不安障害(GAD)・
- 広範囲にわたる慢性的な不安。
- パニック障害・・・・・・
- 突然の強い恐怖や不安発作。
- 社交不安障害・・・・・・
- 人前での行動や発言に過度な恐怖を感じる。
- 特定の恐怖症・・・・・・
- 特定の状況や対象に極端な不安を抱く。
治療法
うつ病の治療は、症状の程度や個々の状況に応じて選択されます。主な治療法は以下の通りです。
- 薬物療法・・・・・・・・
-
抗不安薬:即効性があり、短期間で不安を和らげるために使用されます(例:ベンゾジアゼピン系)。
抗うつ薬:SSRIやSNRIなどが不安の軽減に効果的。
ベータ遮断薬:動悸や震えなどの身体症状を抑える。 - 心理療法・・・・・・・・
- 認知行動療法(CBT):不安を引き起こす思考パターンを見直し、行動を改善する方法。
- 生活改善・・・・・・・・
-
適度な運動:ウォーキングやヨガはストレスを軽減する効果があります。
十分な睡眠:睡眠を整えることで不安の軽減が期待できます。
カフェインの制限:カフェインは不安感を悪化させることがあります。
リラクゼーション法:深呼吸や筋弛緩法などで緊張をほぐす。 - 環境やサポート・・・・・
- ストレス源を特定し、可能であれば回避。信頼できる家族や友人に相談する。
必要に応じて専門のカウンセラーや医師と連携。
パニック障害
不安障害は、過剰な不安や恐怖が主な特徴となる一群の精神疾患を指します。
その中に含まれる代表的な疾患の一つがパニック障害です。
症状
- パニック発作・・・・・・
- パニック障害の主な特徴は、突然予期せずに強い
恐怖や不安感が襲う「パニック発作」です。
以下のような症状が急激に現れます。
激しい動悸や心拍数の増加/息苦しさや呼吸困難 これらの症状は通常、数分から10分程度続き、徐々に収まります。
めまいやふらつき/発汗や冷や汗/震えや手足のふるえ
胸の痛みや圧迫感/吐き気や腹部の不快感/熱感や寒気
非現実感や離人感(自分が現実から切り離された感覚)
「死んでしまうのではないか」「気が狂うのではないか」という強い恐怖 - 予期不安・・・・・・・・
- パニック発作が再び起こるのではないかという不安が持続する状態。
これが日常生活に支障をきたします。 - 広場恐怖・・・・・・・・
- パニック発作が起こった場所や状況を避ける行動が現れます。
例えば、人混みや公共交通機関、閉鎖された空間などを恐れるようになります。
治療法
- 薬物療法・・・・・・・・
-
抗不安薬:発作の即時的な緩和に使用。短期間の使用が推奨されます。
抗うつ薬:SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRIは、長期的な不安のコントロールや発作の予防に有効です。
ベータ遮断薬:動悸や震えといった身体症状を抑えるために使用されることもあります。 - 認知行動療法(CBT)・・
- 認知再構成:発作や不安を引き起こす考え方を見直し、恐怖感を軽減します。
- リラクゼーション法・・・
- 深呼吸法や筋弛緩法(体の緊張をほぐす方法)を取り入れることで、発作を抑える効果があります。
- 生活習慣の改善・・・・・
- 適度な運動やバランスの良い食事を心がける。睡眠を十分に取る。
カフェインやアルコールの摂取を控える
適応障害
適応障害は、特定のストレス要因に対して過剰な反応を示し、
心理的・身体的な症状が現れる状態です。
ストレス因子は仕事や学校、人間関係、家庭環境の変化などが挙げられます。
精神的な症状
- 気分の落ち込み・・・
- 憂鬱な気分が続く。
- 不安や緊張・・・・・
- 過度に心配し、常に緊張感を抱く。
- イライラや怒り・・・
- 小さなことで怒りっぽくなる。
- 絶望感・・・・・・・
- ストレスの原因に対して解決策が見つからず、希望を失う。
- 集中力の低下・・・・
- 仕事や学業に集中できない。
身体的な症状
- 睡眠障害・・・・・・
- 眠れない、夜中に目覚める、早朝覚醒など。
- 食欲の変化・・・・・
- 食欲が減る、または過食する。
- 疲労感・・・・・・・
- ストレスが原因でエネルギーが低下する。
- 頭痛や胃痛・・・・・
- 身体的な緊張や不調が現れる。
行動的な症状
- ストレス回避行動・・
- 仕事や学校を休む、人付き合いを避ける。
- 物事への興味喪失・・
- 趣味や好きだったことに興味を持てなくなる。
- 過剰な依存・・・・・
- 周囲に対して過剰に依存する。
治療法
- 心理療法・・・・・・
-
カウンセリング:ストレスの原因やそれに対する考え方を整理し、対処法を探る。
認知行動療法(CBT):ストレスの原因に対する考え方や行動を前向きに変える方法。
ストレス管理:リラクゼーション法や時間管理術を取り入れる。 - 薬物療法・・・・・・
- 抗不安薬:不安や緊張感を和らげる。
抗うつ薬:気分の低下や過剰な心配を軽減。
睡眠薬:睡眠障害の改善。 - 生活改善・・・・・・
- 規則正しい生活リズムを整える。
適度な運動やリラクゼーション(ヨガや瞑想など)を取り入れる。睡眠の質を向上させる。 - 環境調整・・・・・・
- ストレスの原因が明確であれば、できる範囲でその要因を取り除く、または環境を調整する。
職場の変更や業務の調整。学校や家庭でのサポート体制の強化
睡眠障害
睡眠障害は、睡眠の質や量に問題が生じ、日中の生活に支障をきたす状態です。
以下は主な種類と症状です
不眠症
症状
寝つきが悪い(入眠困難)。夜中に目が覚める(中途覚醒)。 朝早く目が覚める(早朝覚醒)。熟睡感が得られない。 日中の眠気や疲労感。
治療法
- 心理療法・・・・・
- 認知行動療法(CBT-I):不眠に対する考え方や行動を改善する療法。
- 薬物療法・・・・・
- 睡眠薬(ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系)。メラトニン受容体作動薬。漢方薬(柴胡加竜骨牡蛎湯など)
- 睡眠衛生の改善・・
- 規則正しい就寝・起床時間の設定。寝室環境の整備(暗さ、静けさ、温度)。カフェインやアルコールを避ける。
過眠症
症状
睡眠時間が十分であるにもかかわらず、日中に強い眠気を感じる。長時間の睡眠が必要。仕事や学校で眠気が原因で集中できない。
治療法
- 薬物療法・・・・・
- 覚醒剤様薬物(モダフィニルなど)で日中の覚醒を促進。
- 生活改善・・・・・
- 日中の短時間の昼寝を取り入れる。睡眠リズムを整える。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
症状
睡眠中に呼吸が止まる、または浅くなる。大きないびきや息苦しさで目が覚める。日中の強い眠気や倦怠感。集中力の低下や記憶力の低下。。
治療法
- CPAP療法・・・・・
- 睡眠中にマスクを装着し、空気を送り込む。
- 口腔内装置・・・・・
- 下顎を前方に移動させるマウスピース。
- 生活習慣の改善・・・
- 減量、禁煙、アルコール摂取の制限。
- 手術(必要に応じて)
- 鼻腔や喉の気道を広げる手術。
むずむず脚症候群
症状
睡眠時間が十分であるにもかかわらず、日中に強い眠気を感じる。長時間の睡眠が必要。仕事や学校で眠気が原因で集中できない。
治療法
- 薬物療法・・・・・
- ドーパミン作動薬や抗けいれん薬。鉄欠乏が原因の場合は鉄剤の補充。
- 生活習慣の改善 ・・
- カフェインやアルコールを控える。足のマッサージや温浴。
迷惑行為に対する方針
当クリニックでは、患者様・ご家族様へ真摯に対応し、より良い医療サービスを提供できるよう心掛けております。
しかし、万一に下記のようなことが発生し、診療不可能と判断した場合には、当クリニックからの強制的な退去
或いは警察介入を依頼する場合があります。
予め、ご了承いただくとともに、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
- ①大声や暴言、脅迫的な言動により、他の患者様や職員へ迷惑行為を行った場合
例)大声で怒鳴る、土下座をさせる、居座る - ②他の患者様や職員へのハラスメント行為や暴力行為があった場合、もしくはその恐れが強いと判断した場合
例)卑猥な発言、みだりな接触、他者へ殴りかかるなど - ③常識から逸脱した解決困難な要求を繰り返し、職員の業務を妨害した場合
例)診察の順番を繰り上げるように強要、一方的な主張で長時間電話する、何度も同じ要求を繰り返す行動 - ④正当な理由なく、検査や治療に対して医療従事者の指示に従わない場合
- ⑤施設内において許可なく録音や映像の撮影をした場合
例)カウンセリングや診察中の音楽を録音する、職員や他の患者様の姿を写真に撮るなど - ⑥正当な理由なく建物や敷地内に立ち入り、長時間とどまる場合
- ⑦施設内の備品の無断持ち出し、又は設備などの器物破損行為をした場合
例)トイレットペーパーを持ち帰る、壁や床などを破損させるなど - ⑧危険物(刃物・爆発物など)を施設内に持ち込んだ場合
上記のような迷惑行為は、患者様と医療関係者との信頼関係を損ないます。
安全で質の高い最善の医療サービスを提供するために、
何卒ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。